トップ>東京電力に損害賠償を請求する方法
東京電力に対して、直接、損害賠償請求を行い、交渉による解決を目指す方法です。
ただし、東京電力が、「請求書」を利用した請求を求めていることから、「請求書」を利用せずに、東京電力との直接交渉によって解決を目指すことは、容易ではないと思われます。
原子力損害賠償紛争解決センターは、被害者の方の東京電力に対する損害賠償請求について、円滑、迅速、かつ公正に紛争を解決することを目的として設置された公的な紛争解決機関です。
原子力損害賠償紛争解決センターでは、弁護士等の第三者が、当事者である被害者と東京電力との間に入り、和解(合意)による紛争の解決を目指します。
和解仲介手続は、あくまでも、被害者の方が東京電力と和解することによって、解決を目指す手続です。そのため、被害者の方と東京電力との間で和解(合意)が成立しない場合には、裁判所に訴訟を提起し、裁判所の判断を求めることになります。
東京電力に対する損害賠償請求の方法としては、東京電力が被害者の方に郵送した「請求書」を利用する方法もあります。
しかし、千葉県弁護団は、東京電力所定の「請求書」には、以下のとおり、問題点が多く含まれていると考えています。そのため、千葉県弁護団としては、東京電力所定の「請求書」による請求手続のご依頼は、被害者の不利益に働くおそれがあり、原則として、お受けしておりません。
被害者の皆様にも、「請求書」を利用した請求を行うべきかについて、弁護士等の専門家にご相談の上、慎重にご判断して頂きたいと考えております。
慰謝料が、避難中の生活費の増大分も含めて、原則月額10万円と定められているなど、あくまでも、東京電力の考えた賠償基準に過ぎないこと。
「請求書」に、「同一補償対象期間における各補償項目の請求は1回限りとすること」との記載があり、請求書類中に同封された「合意書」に、「一切の異議・追加の請求を申し立てることはありません」との記載があったこと。
→「請求書」で請求をした場合、後から、追加して慰謝料を請求したり、生活費の増大分を追加して請求したりすることができなくなるおそれがあります。