2016年09月24日
原発被害者集団訴訟とは,18世帯45名の原発被害者(※提訴後に逝去された方がいらっしゃったため,人数が47名から45名に変更となりました。以下「原告」といいます。)の方々が,東京電力と国に対し,原発事故による損害賠償を求めている裁判です。
原発被害者集団訴訟第22回裁判が,平成28年9月13日(火)午前10時15分より,千葉地方裁判所201号法廷にて,行われました。
傍聴席は,ほぼ満席でした。
まず,当弁護団員が,合計10分ほどかけて,
「IAEAの各報告は原告らの主張を国際慣行からも裏付けるものであり,IAEAの内容を批判する国の主張は誤りであること」
「原告の方々が避難を継続することは合理的であること」
等,提出した書面の要旨を,口頭で説明しました。
次に,今回の裁判では,「検証に代わる現地調査」DVDが,合計1時間半に亘り,法廷にて上映されました。
「検証に代わる現地調査」DVDとは,弁護団が,本年7月から8月にかけて,原告の方々・支援者の方々と共に, 原告の避難前住居等を訪れ,撮影の専門業者等に撮影・編集してもらったものです。
本件事故から5年半も経過していましたが,原告の方々の多くの避難前住居は,ネズミやハクビシン等動物の住処となり,荒れ放題でした。
避難した住民が戻ってこず,ゴーストタウンと化した町もありました。
帰りたくても帰れない,原告の方々の無念な心情についても,上記DVDにてお話しいただきました。
次回第23回裁判は,平成28年11月15日(火)午前10時半より,601号法廷で行われます。
そして,次々回第24回裁判(来年1月31日(火)午後1時45分~)にて,この裁判の審理は終了し,裁判所の判決を待つことになります。
裁判所の判決は,来年4月~5月頃と予想されます。
傍聴席は抽選となる可能性がございます。傍聴をご希望の方は,お早めに,千葉地方裁判所1階ロビーへお越しください。
なお,第22回裁判において,原告ら・被告東京電力・被告国の主張及び提出した証拠の概要は,以下の報告集会配布書面をご覧ください。