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2020年09月02日

福島原発千葉訴訟第一陣(控訴審) 第8回口頭弁論期日のご報告

福島原発千葉訴訟第1陣(控訴審)は,福島第一原発事故によって千葉県に避難された17世帯43名の方々が,国と東京電力に対して損害賠償責任を求めている裁判です。第1審である千葉地方裁判所民事第3部は,平成29年9月22日,国の責任を否定する判決を言い渡しました。

 

 

福島原発千葉訴訟第1陣(控訴審)第8回口頭弁論期日が,令和2年8月21日(金)午後2時より,東京高等裁判所101号法廷にて,行われました。

 

 

傍聴席は,新型コロナウィルス感染対策防止のため,席数に制限が設けられていたものの,満席でした。

 

 

第8回口頭弁論期日は,結審日,つまり審理を終結させる日でした。そこで,東京高裁における最後の意見陳述として,弁護団員2名と一審原告の方々2名の意見陳述を,合計30分程度かけて,法廷で行いました。 なお,国も20分程度かけて意見陳述を行いました。弁護団員2名と一審原告の方々2名が意見した概要は,以下のとおりです。

 

 

〇責任論の意見陳述

 ・国の責任(規制権限不行使の違法性)を裏付ける核心的な主張を挙げるとすれば,次の3つに集約される。3つの主張立証を,御庁において漏れなく精緻に検討の上,判断いただくならば,もはや国の責任は肯定されざるをえない。

①規制権限不行使の違法性判断においては,省令62号4条1項の要件該当性の判断が前提として不可欠であること

②2002年「長期評価」には,前記4条1項を基礎付ける「客観的かつ合理的根拠」が存在し,その合理性は国の反論によって何ら揺らぐものではないこと

③前記「長期評価」に基づく予見可能性を前提とした場合,結果回避措置として,時間的にも費用的にも建屋等の水密化措置を講じない選択肢はないこと

 

・長期評価が客観的・合理的根拠を有し,省令4条1項「想定される津波により損傷を受けるおそれ」に該当する事態において,保安院による2002年から8年以上に及ぶ当該権限の行使の怠りが,万が一の災害を防ぐための原子力規制法令の趣旨,目的に照らして許容される限度を逸脱して著しく合理性を欠くことは,明らかなものといわざるをえない。

 

 

〇損害論の意見陳述

 ・これまでの知見からしても,低線量被ばくであっても健康リスクがあり,この裁判における放射線による健康リスクも,LNTモデルを前提に評価されるべきです。LNTモデルを前提とした上で,線量が,年間1mSvを超える地域においては,権利侵害があり,今もそれが継続していると認定されるべきです。

 

・中間指針が定めた賠償額の基準が,最低限度の賠償基準を定めたものであると主張しています。このことは原賠審の議事録からも明らかです。避難区域がどこであろうと,平穏な生活が害されたという意味での権利侵害は存在し,また,どこから避難をしたとしても,避難生活に伴う精神的苦痛やふるさとが喪失,変容したことによる精神的苦痛は生じているのであり,したがって,慰謝料の額が大きく変わることはないはずです。判決を書くに当たっては,国の決めた避難区分や賠償基準をそのまま鵜呑みするのではなく,むしろ,様々な知見を検討し,国が定めた区分や基準を積極的に検証していただきたいと思います。

 

 

 

〇一審原告の方の意見陳述

・昨年6月の小高駅前での現地進行協議で、裁判官の皆さまとともに歩き、私が案内しご説明させていただいた状況は今も変わっていません。9年前の3月11日、原発事故によって突然避難を強いられ、津波で流された父母祖母の捜索もできませんでした。そして、原発事故以前のふるさと小高での営みと歴史はもう二度と帰ってこないことを思いますと、悔しさと怒りは、時間の経過とともに薄まるのではなく、日々益々募るばかりです。

 

・あのような事故を起こしておきながら頑なに責任を否定し、十分な賠償を拒み続ける国と東電を断罪していただきたいと思います。そして、私たち原告のこの苦しみを希望に変え、再び明るい人生を歩みだせるような温かい判決を下していただけるものと、あの現地を見ていただいた裁判官の皆さまに期待したいと思います。

 

 

〇一審原告の方の意見陳述

 

・緑豊かな静かな故郷に帰りたい。そういう気持ちで一杯です。悔しいです。

 

・「絶対安全・安心」を大前提として、国と東電は、防潮堤を作らず、津波対策を行わないという判断をしていたのですから、東電の責任は当然のことながら、国の監督責任は重大と思います。

 

・昨年六月二十四日の雨の日に、裁判官の方々には、現地を見ていだたきました。私の故郷は今もあのままです。裁判官の方々には、現地進行協議でご覧になった被害の実態を真摯に受け止めていただき、行政に対し忖度することなく、この重大事故を起こした国と東電の責任をはっきりと認めて頂きたいと思います。

 

 

 

 

そして,東京高裁は,福島原発千葉訴訟第1陣の判決言渡日を,以下のとおり,決定しました。同種訴訟における高等裁判所の判決は,「生業を返せ、福島を返せ!」福島原発訴訟(仙台高裁・9月30日),群馬訴訟(東京高裁・1月21日)に続き,3件目となる見込です。

 

日時:令和3年2月19日(金)15時

場所:東京高裁101号法廷

 

 

 

今回の控訴審第8回口頭弁論期日において,一審原告ら・東京電力・国の主張及び提出した証拠の概要は,以下の書面をご覧ください。

※本年8月21日に交付した書面には,前日に提出された書面が記載されていなかったため,以下の書面に盛り込みました。

 

200821 第8回控訴審のご報告 最終準備書面目次

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